スプリング・サンバ ~この春、私は何を着ているのか

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例年より早く咲いた桜もすでに散り、今日(四月四日)の日中は夏を思わせる気温。冷房が効きすぎた喫茶店でこの文章を書いている。さすがに寒いぞ。さて、こう日によって気候がころころ変動すると、何を着ていいのか分からないというひとも多いと思う。御多分にもれず私もそのクチである。だから、その日着るものは、朝起きてその日の天気や気温に応じて決めることにしている。まずはその日のきおんに対していかに快適性を保てる服を選ぶのかが最重要課題であり、おしゃれかどうかなどは、その次の話だ。


さて、そんな私がこの春、何を着ているのかについて少し書いてみたい。例によってものすごく高価な服や希少なブランド物などはなく、あくまで日々の生活のための服の記録に過ぎないが、何がしかの組み合わせや思考のヒントになれば幸いである。


GUとキム・ジョーンズ(GUKJ)のコラボアイテムを発売日に店舗で購入したことは前回書いた。さっそくリュックや七分袖Tシャツを使いはじめたが、3月下旬はまだ肌寒い日も多く、七分袖Tシャツの下に長袖のハイネックシャツなどを着て、その上にLeeのカバーオールジャケットやナイキのスタジアムジャンパーを着たりしていた。


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このナイキのナイロンジャンパー、いつ買ったのかもはっきり覚えていないほど年季が入っているが、昨今リバイバルしているコーチジャケットなどよりもしっかりしたつくりで、裏側がキルティング仕様になっているため肌寒い日に重宝する。GUKJはストリートテイストのアイテムと相性がいいので、ついこうしたトップスを引っ張り出したくもなる。ボトムスは990円になっていたGUのワイドデニム。腿まわりはかなり太く、裾にかけてやや細くなるテーパード、バギーパンツを思わせるシルエットは試着段階ではやや不格好にも思えるが、一、二度洗って履くと違和感はない(その辺りはUNIQLO&JWAのデニムワークパンツで得た教訓が生かされている)。デニム以外をモノトーンでまとめているので、七分袖の刺繍とリュックのストラップに入ったKIMJONESのネームがアクセントになっているが、さらにここに同じくネームの入ったガチャベルトを締めたりすると途端にトゥーマッチになってしまう。やり過ぎないのが肝心だ。


取材などで少しきちんとした格好をする必要がある場合は、定価9990円が2990円にまで値下げされた時点で購入したUniqlo U2017awのウールブレンドジャケット・オリーブを着る。昨年の秋冬物で、出た当初に店頭で試着し、形自体は良いと思ったものの、秋冬物にしては生地が薄く心許ないなという印象だった。ところが、これが春先に着ると実にちょうどいいのである。


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ボックスシルエットのブレザーと呼ぶべき形で、生地の表面にあえてステッチを見せるつくりは、タグの説明にあるようにあくまでもワークジャケットのテイストであり、タイを締めて着るようなビジネス仕様のジャケットではない。しかし、これまでUNIQLO&LEMAIREUniqlo Uのメンズジャケットは、秋冬に比較的厚手のウールブレンドを、春夏には薄手のコットンジャケットしか出していなかったことを考えると、やや光沢のあるウールブレンドの薄手のジャケットというのは実は珍しい。ところが、店舗で大量に残り、2990円にまで値下がりしていたことからも、あまり人気がなかったのだろうと想像される。このように、大多数のひとから見過ごされた、あるいは見捨てられた(と言うのは言い過ぎにせよ)アイテムは、生来のアマノジャクとしては惹かれるものがある。もちろん、売れ残っているものすべてに惹かれるわけではなく、その中でも、これはいい、これはいらない、という判断はあるのだが、このジャケットは買いだったと着ていて実感する。中に着ているのはUNIQLOの長袖ボーダーTシャツ。


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折しも今春、ファッション誌などでは紺ブレがフィーチャーされているのを目にすることも多かった。すわ往年のキレカジ・リバイバルか、と早とちりするおっちょこちょいもいそうだが、街中で紺ブレを着ているひとはほとんど見かけない。いま1020代が紺ブレを着たらとてもいいと思うが、たまに見かける金ボタンの紺ブレは60代以上のガチなアイビー世代。キレカジを通過した40代後半~50代とてW浅野全盛期に浅野ゆう子がメンズ仕様の紺ブレを腕まくりして着ていた印象が強すぎるせいか、今さら手を出せないのかもしれない。ここ数年のセットアップ流行りもあり、ブレザーにチノパンみたいな恰好は随分古臭いものになり下がった気もするが、であればこそ、むしろそこに脈がある、ともいえる。


とはいえ、個人的にはさすがに紺ブレはちょっと…という気がするので、その代替としてブレザーテイストのUniqlo Uのウールブレンドジャケットを羽織り、下はチノパンという、いわゆるジャケパンスタイルに新鮮さを見出している。最近手に入れたコンバーター式の万年筆を胸ポケットに差し、衿には飲み屋でもらったアイリッシュウイスキー・ジェムソンのピンバッチを付ける。足下は、ブックオフの古着コーナーで見つけたティンバーランド・スリーアイ・クラシックラグ、もしくは購入から三年が経とうとしている三交製靴のラギッドシューズ・茶のプレーン。私なりのクラシックスタイルである。PORTER×猿田彦珈琲のトートバッグを肩掛けに。パンツはUNIQLOのヴィンテージレギュラーフィットダメージチノ。ジャケットの中に着ているのはGUのマリンボーダーセーター。


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たしかこのジャケットはネイビーもあったはずだが、ワークジャケットとすればオリーブのほうが「らしい」。オリーブといってもグレーに近い色味なのでミリタリー色は薄い。同素材のパンツもあったが、もはや入手できないということもあり、無理にセットアップにはこだわらなくてもいいと思う。むしろコットンのチノパンなどで軽快に着たほうが春らしい。


桜が開花し、ようやく暖かくなると、いよいよデニムジャケット、いわゆるジージャンの出番である。元来、デニムパンツよりデニムジャケットを好む者としては、ジージャンの季節がいつもより早く訪れたのはうれしい限り。5月くらいまではデニムジャケットが活躍する気候が続くと考えられるので、今年は着る期間がだいぶ長くなりそうだ。


ジージャンは、18年くらい前に買った米国製リーバイスの通称ファーストのレプリカがいまだ現役だが、それ以外にもアウトレットで手に入れたリーバイスレッドループのファーストタイプのサンプル(とタグに書かれている)、米国製のLeeを所有しているので、例年これらをとっかえひっかえ着てきたが、前回書いたように先ごろGUKJのホワイトデニムとGUの現行のデニムジャケットも買ったので手持ちのジージャンは計5着になった。形自体は極めてオーソドックスなものばかりなので、これから何年もしつこく着ようと思っている。


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GUKJのホワイトデニムには、付属のワッペン(二点)を付けるかどうか迷ったが、モノトーンだし、胸元に一つであればアクセントになるか、と思いアイロンで付けてみた。かなりしっかりアイロンで押し付ける必要があり、少々コツがいるが、なかなか可愛い。繰り返しの洗濯に耐えうるのかどうかは怪しいが。


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ボトムスはこちらもワゴンセールになっていた(1290円だったか)Uniqlo U2017awのワイドフィットカラージーンズ。マイサイズよりワンサイズ大きかったが、一点しか残っていなかったので買ってみた。ワイドフィットとはいえ、さほどワイドでもないので、ワンサイズ大きめのウエストをベルトでキュッと締めるとちょうどいい気がする。秋冬物なので生地がしっかりしているが、ジーンズと銘打っているだけあって真夏以外は通年履けそうである。この形とフレンチワークを思わせるブルーの色味がかなり気に入っている。ブルーのジージャンにベージュのチノだと超オーディナリーだが、ジージャンの下にこのパンツを持ってくると新鮮な感じがする。


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店頭で見て思わず買ってしまったGUの現行デニムジャケットは、しっかり青が残った色合いが好ましい。リーバイスのデニムジャケットと比べても遜色がない、といえば明らかにウソになるが(そもそも値段が違い過ぎる)、ウォッシュ加工もかなり上出来だと思う。2990円とはとても思えない。


先にブックオフでティンバーランドの中古靴を買ったと書いたが、中古靴といえば、トレジャーファクトリーで見つけたエンダースキーマ×ハルタの白のタッセルローファーもここ最近活躍中である。ハルタは、あの学生の履くローファーでお馴染みのハルタである。エンダースキーマが革を用意してハルタの製法でつくったというローファーは、白の革とラバーソールとが相まって、どこかパンキッシュな匂いがする。タッセルローファーで知られるマーチンやロークなどと比べてかなり軽量かつ日本人に合う足型のため、履き心地もいい。どうも最近、白のアイテムに目がいく。


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中古靴は店頭に一点しかないため、たまたまサイズが合えばラッキーという感じだが、出合い頭にいいなと思い、試し履きをして、サイズが合い、ダメージ等も少なければ、迷わず買ったほうがいい。ちょっと様子を見て、などと考えていると、大抵、次はもうない。誰しもがいいと思うもの、標準的なサイズのものはすぐに売れてしまうのだ。その一期一会感が中古靴の面白さでもある。


もちろんのべつまくなしに買えるわけではないので財布と相談しながらだが、中古靴は基本的に定価の何分の一かの値段で手に入るし、中には「え、これがこの値段?」と思うほど安いものもあるので、マメにチェックしていると思わぬ拾いものがある。実物を見てダメージを確認したり履いてみてフィット感を確認しないことには分からないので、サイズが確定しているものでない限りヤフオクやメルカリで買う気にはならない。


春先は巷でも圧倒的にデニムジャケット、ジージャン率が高くなるが、ブルーデニムのジージャンにボーダーTシャツというのもこれまた超オーディナリーな組み合わせであり、王道といえば王道だが、芸がないといえば芸がない。そんな時にはUNIQLO&JWAのマルチボーダーTシャツを着ると差別化ができる。マルチボーダーは単体として見ると相当派手なのだが、案外どんなひとにも似合う気がする。一枚で着ることはまずないが、少し色落ちしたデニムジャケットの中に着ると映える。ワゴンで500円、「着るかなあ、これ」と思いつつ、デニムジャケットの中に着ることを想定して買ってみたが、これはチョイスしてよかった。


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Leeのジージャンはサイドポケットが付き、リーバイスと比べると着丈がやや長めなので、中にはUniqlo U2018ssのクルーネックTシャツのピンクを着ている。このTシャツはMサイズだが、若干着丈が長めなので、リーバイスやGUだとジャケットの裾から出過ぎてしまうのだ。このくすんだトーンのピンクのクルーネックTシャツは当初から買うつもりだったものの、在庫も随分ありそうなのでしばらく静観していたのだが、暖かくなってきて店頭ではサイズ欠けが始まりつつあったので定価1000円のまま買った。500円になるには相当道のりがありそうだし、その前に欲しい色のサイズがなくなってしまうのではないかと危惧したのだ。そういう意味では定価1000円の設定は上手いと思う。これが1500円だと、「990円まで待つか」になってしまう。ショルダーバッグは、懐かしのPORTERの本藍染めシリーズDEEP BLUE。ジージャンのアナザーポケットとして。


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そんなこんなで、デニムジャケットをメインに春を満喫している今日この頃である。もちろん、UNIQLO&LEMAIREのシャンブレー、コットンツイルのセットアップは今年も着るつもりでいるし、もう少し暖かくなる頃には無印良品のシアサッカーセットアップの出番も増えるだろう。4月の中旬から下旬になると、UNIQLO&JWAの春夏とGUKJの第二弾も始まる。JWAは前回と違って店舗限定なので、大量に売れ残ることはないかもしれない。したがって値下げをあてにして待っていると欲しいアイテムの欲しいサイズがなくなる可能性もある。UNIQLOGUは店頭でモノを受け取ると送料無料のサービスが始まったこともあり、GUKJのネットストアは前回に輪をかけて即完になるのかもしれない。私は例によって、店舗で実物を見て、よければ買う、売り切れていたら諦める、という呑気なスタンスでいこうと思っている。



Spring samba このまま私 いつまでも 踊り続けていいかしら 



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by sakurais3 | 2018-04-05 14:01

ライター・さくらい伸のバッド・チューニングな日々  Twitter saku03_(さくらい伸) お仕事のお問い合わせ等はメールにて sakurais3@excite.co.jp


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