なぜユニクロ&ルメールのシャンブレーは人気がないのか


ユニクロの買い時がわからない。いや、たかがユニクロなんだし、そんなもの買いたい時に買えばいいじゃん、という話なのだが、あるアイテムが気になったとして、果たしてそれをどのタイミングで買うのが正解なのか、つまり「今」なのか「もう少し後」なのかが、いまだに良くわからないのだ。


ユニクロも無印良品も、例年何かしらのアイテムを買っているが、今年に入ってとりわけユニクロを頻繁に買っていることは私のTwitterを見ているひとであれば既にご承知の通り。それは、とりもなおさずユニクロ&ルメールのコラボアイテムのせい()なのだが、昨年発売の秋冬は結局ウールイージーパンツ一着を購入したのみだったものの、今年3月から発売開始となった春夏は当初から買う気満々、割引価格になったタイミング(4月半ばだったか)で、いわゆる上下揃いのセットアップで着ることを前提に、まずシャンブレーのジャケットと同素材のイージーパンツを購入した。


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確かジャケットの定価が7900円くらい、イージーパンツが3900円くらいだったと記憶しているが、4月の時点でジャケットが5900円くらい、イージーパンツが2900円くらいに値下がりし、よし!とばかり購入したものの、その直後にイージーパンツが1000円安くなったのを知り「うーむ」と唸った。しかし、私はシャンブレーのセットアップでお花見に行くことを目論んでいたので特に後悔はしていない。さすがに定価で買っていたら複雑な気分だったろう。


既に大半のひとがこうしたユニクロの定期的な値下げを把握しているので、もはや定価で買うひとなどいないのではないかとすら思う。ルメールとのコラボに関していえば、発売1ヵ月程度で最初の値下げが行われ、その後、各アイテムの売れ行き(というか売れ残り)によってさらに値下げするのかどうかを順次判断していったのだろう。それなりに売れていれば価格は据え置き、あまり芳しくなければ2回、3回と段階的に下げていく。たとえば、発売直後から飛ぶように売れてしまったキャンバススリッポンは、最近再発されたものの価格は定価のまま。メンズのシアサッカー半袖シャツも発売してしばらく経つものの依然定価のままである。


いっそのこと、ずっと定価であれば買うほうとしては何も考えなくてよいのだが、これが突然何の前触れもなく下落するから困る。ざっくりとした値下げのタイミングはわかっていても、「もう一声!」の時点まで待つべきか、ある程度の値下げの時点で買うべきか、ユニクロと客との目に見えない微妙な攻防のようなものが繰り広げられることになる。なにやら株の売り/買いのタイミングを読むみたいな話ではあるが、もちろんこちらは何も売っておらず、ただ買っているだけである。多少値段が高いか安いかの損得があるだけで。しかも、それほど売れているわけでもなさそうだし、まだまだ下がるだろうと思って呑気に構えているうちに、いつの間にかマイサイズが売り切れていたりするからやっかいだ。一体いつ買うのが正解なの?と、やきもきする善男善女も多いことだろう。


たとえば、現時点(629)でユニクロ&ルメールのイージーパンツは990円にまで下がっている。私は少し前に1290円に下がったコットンツイルイージーパンツのカーキを買っているので、またしても「うーむ」と唸ったわけだが、まあ300円くらいの差だしとおのれを納得させた。しかも、すでにこれらのアイテムは公式サイトでは扱っておらず、店頭でもワゴンに投げ込まれていてマイサイズが辛うじて残っていればラッキーという状態。サイトの店舗在庫確認をチェックしても、これは前日の売上データに基づいているため、足を延ばして買いに行ったところで確実にあるかどうかは定かではない。仕事のついでに立ち寄るのであれば良いが、わざわざ電車賃を使って買いに行くのでは値引きの意味がない。


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シャンブレーのジャケットも現時点では3990円になっているが、ここまで下がるまで待っていたとしたら、私はシャンブレーのセットアップを着て今年のお花見に行くことができなかったし、数々の取材や打合せにこの服装で臨むこともできなかった。桜から紫陽花の時期まで着まくり、十分に着心地を堪能したのだから、底値になるまで虎視眈々と待たなくて良かったと思う。


高いか安いか、というのはもちろん他の商品(服に限らず)との相対的な評価に過ぎないし、多分に個人の感覚に拠るところも大きい。綿のジャケットに5万円払っても一向に構わないと思うひとと、5千円くらいが妥当と考えるひとがいて、では前者が金持ちで後者が貧乏人かというと一概にそうともいえない。私見だが、金持ちほど財布の紐は堅いし、そうでなければお金など貯まらない。


「定価がこれだけするものをこれだけ安く買ってやった」というのは一種ゲーム的な面白さはあるものの、それ自体が目的化してしまい、「その服を本当に着たい時に着る」ことができなくなってしまうのでは本末転倒だろう。したがって、「ユニクロをどのタイミングで買うのがベストなのか」という問いには、「それを着たいと思うタイミングで買うしかない」ということになる。定価の設定自体、もはや値下げをしたときの割安感を強調する意味しかないような気もするし、ユニクロ&ルメールに関しては定価の設定自体が高すぎたような気もするが、実際にさんざん着て、洗って、また着てを繰り返してきた者としては、たとえこれを定価で買っていたとしても「損した!」とはまったく思わなかっただろう。


それほど、この春はユニクロ&ルメールにハマった(という言い方がいちばんふさわしいように思う)し、とりわけシャンブレーのセットアップは、結局上下2セットを購入し、まるでユニフォームのような頻度で4月から6月まで着まくったのだから。ずっと前から「いつも同じ服を着ている」「でも実は同じ服が何着もある」というスタイルに漠然とした憧れをもっていたが、このシャンブレーのセットアップによって、なんとなくそれに近づけたような気がしたのもうれしかった。そして、想像以上に組み合わせが自在なところもシャンブレーの良さだ。ジャケットの下に同素材のスタンドカラーシャツを着てもいいし、最近発売されたユニクロのバティックプリントシャツを着てもいい。


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もはや6月も終わろうとしているが、今日の段階でもまだシャンブレーのセットアップを着用している。我ながらしつこいとは思うものの、今日あたりは気温・湿度的にもちょうど良い。こうなったら(何がこうなったらなのかはよくわからないが)真夏ギリギリまで着ようじゃないの、と思っている。さらに先日はとうとうシャンブレーのショートパンツまで買ってしまったので、ジャケット+ショートパンツの夏仕様セットアップも可能になってしまった。なかなか着る場所とタイミングを選ぶ組み合わせではあるが、シャンブレーという素材のためか、実際に着てみると「いかにもおしゃれしています」という気負った感じはなく、案外サラッと着ることができるので、「いやあ、さすがにこれはちょっと」といって敬遠しているひともぜひ在庫があるうちに試着だけでもしてもらいたいと思う。いわゆるグルカショーツを思わせるゆったりとした履き心地は、歩く、立つ、座るの動作もたいへん楽。



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ちなみに、ユニクロ&ルメールのキャンバススリッポンにはユニクロのベリーショートソックスが最適。靴下が完全に隠れつつ、踵に滑り止めが何重にも入っているので歩行時にずり落ちることもない。このスリッポンは厚手のフットカバーだとややきつく感じるが、ベリーショートソックスはかなり薄手の生地なのでちょうど良い。ヒートテックやエアリズムしかり、こうした定番はおそらく毎年見直しされレベルアップしているものと思われる。


結局、シャンブレーについては半袖シャツのみ買い逃したが(ショート丈のブルゾンは最初から買う気なし)、それ以外のすべてのアイテム(ジャケット、イージーパンツ、スタンドカラーシャツ、ショートパンツ)を買い揃えたことになる。それにしても、しつこくシャンブレーシャンブレー言っているが、いまだかつて街中で同じ服のひととすれ違ったことがない。いまだに人気ないんだなあシャンブレー。某最速でおしゃれになれるマンが当初「ワーストバイ」にこのシャンブレーを挙げていたことが影響しているのかどうなのかは不明だが、その後自身のコーディネイトにシャンブレーセットアップを盛んに取り入れているのを目にしたものの、何故か毎回ジャケットの襟を立てスカーフを巻き第一・第二ボタンを締めたマオカラースタイルなので、これはこれで真似しづらいでしょうと思いながら眺めていた。


たとえば『SPA!』という媒体が、そもそもおしゃれに興味がなく、服を選ぶのも買うのもめんどくさい、でも他人からダサいとは思われたくないというひとが想定される対象だとすれば、手っ取り早く、しかも安価でおしゃれになるにはどうしたらいいの?おせーて!という読者に対してユニクロ&ルメールのシャンブレージャケットは確かにそれなりに難易度が高い。何も考えずにパッと着ればおしゃれに見えるわけではない、という意味で「おすすめしない」というニュアンスだったのだろう。それはそれで理解できるのだが、「ワーストバイ」の文言のインパクトは思いのほか大きかったのではないか。シャンブレーを使った組み合わせのサンプル、というか好例が世の中にほとんど存在しないというのも、人気がない理由だったのかもしれない。


時々「さくらいさんっておしゃれですよね」などと言われることがあるが、それは完全にかいかぶりである。今となってはほぼファストファッションしか買わないし服オタクのひとにはたぶん鼻で笑われてるし昔からごはん削って服にお金を使うような人種でもないしその日の温度と湿度で着るものを選ぶ人間だしピーコの言う「季節を先取りするのがおしゃれ」みたいなこととは一切無縁の生活だ。そんな人間がおしゃれのはずがないじゃないですか。じゃあ何故わざわざTwitterに服や靴の写真をアップするのかといえば、今日私はこんな服や靴で1日過ごしたという個人の日記であるのと同時に、こんな私の身に着けているものでも(反面教師的な意味も含め)誰かにとって何かのヒントになるのではないかという思いから恥をさらしているわけで、「どうです?おしゃれざんしょ?」というナルシシズムとは一切関係がない。


なんの話をしているのかよくわからなくなってきたが、とにかくこの春夏のユニクロ&ルメールにはいろいろと楽しませてもらったし、久しぶりに買って・着てワクワクする気分を味わったという意味ではたいへん有意義な買い物だったと思っている。そして、三交製靴のラギッドシューズの時のように、この服をきっかけにネット上での会話を楽しむこともできた。全国どこでも普通に買える大量生産品でありながら思わず語りたくなるというのも、この服のもつ不思議な魅力なのかもしれない。


これからの時期は「洗えるビルケンシュトック」EVAと組み合わせることも多くなりそうだ。ビルケンのショップやセレクトショップなどでは4500円くらいで売られているが、ドンキに行けば3200円くらいで買える。たいへん歩きやすく、服によって色を変えるなどして昨年から愛用しております。



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by sakurais3 | 2016-06-29 14:47

ライター・さくらい伸のバッド・チューニングな日々  Twitter saku03_(さくらい伸) お仕事のお問い合わせ等はメールにて sakurais3@excite.co.jp


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