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サキのdinnerは巨大イカ

昨日は、恵比寿の生島企画室にて生島ヒロシ氏にインタビュー。3.11で妹夫婦を亡くした生島さんに、震災からもうじき2年というタイミングで「あの日からのこと」をお聞きする。いたずらに悲観的になるのではなく、物事を前向きに捉えようとする姿勢にパワーをもらう。生き残ったぼくたちにしかできないことについて考える。

生島企画室といえば優木まおみが所属していることでも知られている。彼女がまだ売れていない頃、この事務所で電話番をしていたこともある。なぜそんなことを知っているかというと、結構ファンだったからなのだが、まあそれは今回の取材とはまったく関係がない話。

前日の雪の影響も考慮し、取材時間よりも早めに恵比寿に着いたので、取材前にどこかで昼ごはんを食べようと思い、駒沢通りを歩いていると、何となく「匂う」ラーメン屋を発見。非チェーン系の札幌ラーメンの店、らーめん山田。

特に行く店が決まっていない場合、食べログをチェックして店を探すのではなく、適当に歩いて良さそうな店を見つけ、それから食べログでイチ推しメニューや価格帯をチェックする、という方法を採るようにしている。最初からランキング等に頼るのではなく、まずは自分の嗅覚を信じたいじゃないか。

行列が出来る系の店ではなさそうだし、それほど混んでもいないだろうと思って軽い気持ちで中を覗くと、カウンターの後ろの椅子で順番を待つ人がかなりいる。ラーメン屋なので回転はいいはずだが、どのくらいの時間で順番が回ってくるか予測できないので、しかたなく断念。食べログを見ると、とんかつを乗せた味噌ラーメンが名物らしい。とんかつ+味噌ラーメンはさすがに食べたことがないので興味があったが、またの機会にしよう。と思い、何気なく営業時間を見ると、11時半から14時までしか開いていないという。これはなかなか入店困難な店だ。とんかつ味噌ラーメンを頼むかどうかはアレだが、味噌ラーメンは確実に旨いと見た。たまたまこの時間に恵比寿界隈にいることがあったら再訪しようと思う。


今期のドラマは、どうしても見なければ、というものがさほどないので、とりあえず初回だけはある程度チェックして見続けるべきものを探そうという感じで見ている。今日は録画しておいた「サキ」1~2話、「dinner」1話を見た。
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「サキ」は、同じ仲間由紀恵の「美しき隣人」のスピンオフなのか前日譚なのか、同じ登場人物の名前を使った別の話なのか、今のところ判然としない。脚本は「隣人」の神山由美子ではなく、「名前をなくした女神」「最高の人生の終わり方」の渡辺千穂。

2話まで見た時点ではサキの動機はまるで見当がつかない。復讐なのか、単に「男は全員不幸にしてやる」なのか。1話で、「誰も私と逢うのが二度目だとは思わない」みたいなサキのモノローグがあったはずなので、実は超整形して過去に自分を傷つけた男をひとりひとり破壊していく、という話なのかもしれない。

サキの行動原理がまるで読めないところが不気味といえばいえるし、イライラするといえばいえる。サキが食事をするシーンを異なるアングルから何度も撮ったり、ガラステーブルの下からのアングルを多用したり、サキと弁護士が乗るエレベーターをわざわざ望遠で狙ったりと、やけに思わせぶりな構図が多いのだが、それによって緊迫感が醸し出されているかといえば、必ずしもそうとはいえない気がする。結構、もっさりしたテンポなので、サスペンスとしての緊迫感は希薄。そのかわり、サキという女の得体の知れなさのみで物語を推進するしかない。

設定としては、木嶋佳苗事件をヒントにしているのかもしれないが、破壊される男の側に破壊されてしかるべき何らかの理由がないと、単に頭のおかしい女が被害妄想的に人を殺しまくる(しかも自身の手は汚さずに)狂気の物語にしかならない。そのあたり、今後の展開がどうなるのか気になるっちゃあなるが、今のところドラマとして面白いかというとどうだろう。キャストがいまひとつ魅力的ではない、というのもマイナス要因だが、一応、しばらくは観測する予定。

サキがステーキを一枚たいらげるたびに、男がひとりずつ死ぬのか…。怖。

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低迷がつづくドラマチックサンデー枠の「dinner」は、イタ飯屋の名シェフが病気で倒れちゃって、副料理長(松重豊)が切り盛りすることになったものの味やサービスが落ちて売り上げが激減、代わりに伝説のシェフを雇うことにするが、その男は「料理に愛情なんて関係ない。必要なのは材料と調理法だけだ」と豪語する超合理主義者で協調性のない奴だった、みたいな、いつかどこかで見たシェフ物ドラマのパッチワークのような話ではあるのだが(誰もが思い出すのは『王様のレストラン』であり、最近だと向井理の『ハンクリー!』あたりか)、まるで期待していなかったものの、意外にも悪くない。

音楽の使い方も節度があるし、厨房のシーンは案外臨場感があるし、1話はほぼ倉科カナ主演という構成だったこともあり、最後までするすると見てしまった。松重豊は食べる天才だけど(『孤独のグルメ』)料理の天才じゃなかったのね、とか、松重・倉科のツーショットは「孤独のグルメ」meets「花のスボラ飯」だ、とか、それなりに楽しめた。

まあ、厨房の料理人が誰ひとり帽子をかぶっていないのはありえないとか、前提としておかしな部分はあるものの、名物シェフがいなくなった途端、味や雰囲気がガタ落ちする店というのは実際に結構あるので、そういう意味では変にリアリティはある。

裏がTBSの「とんび」で、NHKでは渾身の超巨大イカのドキュメントが重なったせいで、初回視聴率は惨敗だったらしいが。

それにしても、巨大イカはすごかった。と思っていたら、この後0時25分から再放送。もう一度見るかな、イカ。夢に出そうだが、イカ。

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もはや「海底2万マイル」の世界。
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by sakurais3 | 2013-01-16 23:57

ライター・さくらい伸のバッド・チューニングな日々  Twitter saku03_(さくらい伸)


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