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「リッチマン、プアウーマン」最終話を見る。

「君の名は」の時代に携帯電話があったら、あんなすれ違いドラマは成立しなかっただろうという言い方があるが、技術の進歩が男女のすれ違いをなくし、距離の離れた恋人同士をつなぎとめる役割を果たす、ということは確かにある。新幹線の本数が増え、終電が遅くなったおかげで「シンデレラエクスプレス」が成立したように。

「リップア」最終話のベタすぎるエンディングも、そのことを端的に物語っている。地球の裏側にいても、すぐ隣にいるようにコミュニケーションが可能という高速通信時代の恋愛のありかた。社会、企業、仕事、友情、愛憎というモチーフをからめないと、もはやストレートな恋愛ドラマ自体が絵空事にしか見えない、という時代にあって、逆にいえばそれらのモチーフを持ち込めば「ベタな恋愛ドラマも不可能ではない」ということを見せ付けたのが、「リップア」だったのかもしれない。

つまり、一度は「私が恋愛できない理由」とかいうタイトルを持ってきて、「もう恋愛ドラマなんて無理っすよ」宣言をしちゃった月9が、「いや、そう簡単に諦めるんじゃない! ベタな恋愛ドラマだって切り口を変えれば今の時代に受け入れられるはずだ」というつくり手の信仰心のようなものが、うまい具合に機能したともいえる(失敗すると悲惨なことになっていただろう)。それはひとえに、小栗旬、石原さとみ、井浦新という主要キャストによって支えられていたともいえるし、脚本、演出の手腕でもあろう。

次期クールはキムタク主演でストーンズの「ジャンピングジャックフラッシュ」が主題歌(苦笑)らしい。キムタク+月9の夢よふたたび、となるのか。まぁ「諦めないこと」を「リップア」で証明したわけだから、どう転がるのかは予測できない。

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by sakurais3 | 2012-09-18 13:31

ライター・さくらい伸のバッド・チューニングな日々  Twitter saku03_(さくらい伸)


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